くらしエリア
生活協同組合パルシステム東京

パルシステム東京
食品ロス・青果提供の取り組み

 次世代を担う子ども達を応援するため、行政・社会福祉協議会・フードバンクと連携した取り組みをおこなっています。

食品ロス

 食品ロスとは、まだ食べられるのに捨てられている食品のことです。日本では、1年になんと2,842万トンの食品廃棄物等が出され、このうち食べることができる食品「食品ロス」は646万トンと推計されました。(平成30年4月17日環境省発表)。毎日大型(10トン)トラック1,770台分が廃棄され、年間1人当たりの食品ロス量は51kg=年間1人当たりのお米の消費量(約54kg)に相当します。おにぎりに例えると、日本人が毎日一人約一個分のおにぎりを捨てていることになります。廃棄食品の処理にも多くのエネルギーが消費されています。

食品ロスを減らすためにできることは?

 食べものを「買いすぎない」「作りすぎない」「食べきる」工夫を!
 食品ロスを減らすため一人ひとりが取り組むことで、小さな行動も大きな削減につながります。食べものをつくる生産者・製造者への感謝の気持ちや、食べものを無駄にしないという意識はあっても、行動に移せていない方がいらっしゃるかもしれません。
 そこで、身近なところから食品ロスを減らすためのヒントをご紹介します。
 基本は、買物時に「買いすぎない」、料理を作る際「作りすぎない」、外食時に「注文しすぎない」、そして「食べきる」ことが重要です。

子どもの貧困

 今、日本では実に7人に1人の子どもが相対的貧困※1状態にあると言われています。こうした世帯で育つ子どもは、医療や食事、学習、進学などの面で極めて不利な状況に置かれ、将来も貧困から抜け出せない傾向が明らかになりつつあります。また、日本の子どもの貧困率は1980年代から上昇傾向にあり、現在OECD加盟国の中でもかなり悪い状態にあります。子どもの貧困問題への対応は、さし迫った課題となっています。
※1 相対的貧困 :国民を可処分所得の順に並べ、その真ん中の人の半分以下しか所得がない状態を相対的貧困と呼び、世帯形態によって異なりますが、親子2人世帯の場合は月額およそ14万円以下(公的給付含む)の所得しかないことになります。

子ども食堂

 「こども食堂」とは、子どもが一人でも行ける無料または低額の食堂です。「地域食堂」「みんな食堂」という名称のところもあります。民間発の自主的・自発的な取り組みで、2018年の調査(むすびえの前身団体「こども食堂安心・安全向上委員会」調べ)では、全国2,286箇所あることが明らかとなり、2019年6月には、1年で1.6倍増え、すべての都道府県に少なくとも3,718か所あることを発表しました。※2019年6月むすびえおよび全国の地域ネットワーク共同調査)

パルシステムの食品ロスへの取り組み

 当組合では業務上どうしても生じてしまう食品ロスを削減できないか、この課題解決に向け2019年3月から着手しました。青果物は、鮮度劣化などによる欠品を防止するため一定程度の予備が必要です。そのため一週間分の企画回が終了した時点でセット残が発生します。このセット残をフードバンクや子ども食堂へ提供することで、困窮者支援にもつながり食品ロスを削減することができました。
※フードバンク 包装の傷みなどで、品質に問題がないにもかかわらず市場で流通出来なくなった食品を、企業から寄附を受け生活困窮者などに配給する活動およびその活動を行う団体

パルシステム東京の青果提供の取り組み

 困難を抱えた人たちの暮らしや子どもの貧困について問題の可視化がすすみ、行政や地域の市民団体等が連携した支援活動が広がってきています。パルシステム東京では、2019年度事業活動方針より「フードバンクや子ども食堂などを行なっている関係諸団体や行政との協力をすすめます。」を掲げて、身近な貧困や社会的孤立の問題に対して取り組んでいます。
 パルシステム連合会と連携し、2019年4月から社会福祉協議会やフードバンク等を通じ、子ども食堂やひとり親家庭、施設等に、青果セットセンターの予備青果の提供をおこなっています。

青果提供の仕組みと流れ

フードバンク等の団体を通じた主な青果提供先

 子ども食堂、生活困窮者(個別家庭)、放課後等デイサービス、児童養護施設、生活・学習支援施設、ひとり親支援施設、自立援助ホーム、難民支援センター、ホームレス集いの場など。

子ども食堂へ調味料支援

 パルシステム東京では、青果提供を始める以前に、2017年より子ども食堂に対してパルシステムの調味料の支援を行ない「2020年9月現在、20箇所」の子ども食堂に提供しています。

パルシステムの調味料 提供商品例

食を通して多世代交流、子どもの健やかな成長を応援(ほんもの実感・食育)
【支援内容】PB調味料のセット( PB商品、ドライ品で賞味期限が長く扱いやすい)だし、油(菜種油、海はいのち、便利つゆ、顆粒だし、しょうゆ、みそ、酢など

フードドライブの取り組み

 地域の行政および社会福祉協議会、フードバンクと連携し、フードドライブのチラシ広報やフードドライブ受取場所として配送センターで協力をおこなっています。
※フードドライブ 家庭で余っている食べ物を持ち寄りそれらをまとめて地域の福祉団体や施設、フードバンクなどに寄付する活動。

青果提供をうけての声

  • 子ども食堂や施設、個別家庭で初めて「さくらんぼ」を食べましたと、大変喜ばれました。
  • 青果提供を受けて、子ども食堂の献立が広がりました。
  • こんなに新鮮な野菜をいただき、とてもありがたい。

青果提供先の子ども食堂等の現状

  • 子ども食堂は貧困にこだわらず、子ども達の居場所としても運営。
  • 立ち上げを考えている方も沢山いて、中には調理ボランティアに男性の参加も。
  • 学校と家庭の往復だけの子どもと比べ、様々な人たちとの触れ合いがあるため、子ども食堂は対人関係スキルが育まれる場にもなっています。地域によっては男親が子どもを連れてくるケースも多いようです。
  • コロナ影響により、子ども食堂が開催できない。

フードバンクの課題

  • フードバンクの取り組みが継続して行われるようになるためには、提供する企業側へのメリットと、安定的に運営する人材が必要。
  • 賞味期限の短い商品や切れている商品を提供された時に断れなかったり、防災食等を沢山提供いただいた場合に、それを続けて生活困窮者や子ども食堂には提供しづらい。

子ども食堂等の課題

  • 子ども食堂等の中にはボランティアの不足しているところもある。
  • ひとり親家庭や生活困窮者の中には、加工していない食材をいただいても調理をする余裕や時間もない。
  • 子ども食堂に行くのは貧困家庭と見られてしまうため、子ども食堂に行けない子ども達もいる。

おわりに

 パルシステム東京は、地域の子ども達が元気で笑顔あふれる環境を整え、将来を担う次の世代として活躍してもらうことを期待しつつ、今後もフードバンクや社会福祉協議会等を通じて子ども達の未来を応援していきます。