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【東京の農業応援企画】身近な都市農業を知ろう

イベントレポート

日 時:平成30年11月22日(火)
      8:30~14:30
見学先:小金井市内の農家
交流会:前原暫定集会施設 1階会議室
主 催:東京都消費者月間実行委員会
共 催:東京都農業経営者クラブ
     一般社団法人 東京都農業会議
参加人数:62人

 東京都農業経営者クラブとの共催事業として平成20年から始まった東京の農業を巡るバスツアーは、今年で11年目を迎えました。今回は、小金井市内で農業に取り組んでいる野菜生産、鉢花生産などの農家を見学しました。
 東京の農業に関心のある方から多数の応募があり、抽選の結果、39名の参加者とスタッフが、武蔵小金井駅からマイクロバス2台に分乗し見学先の農家に向かいました。


 小金井市には、都立小金井公園と五日市街道の間にある約1.5キロメートルの小道に約10か所の直売所があり、農家屋敷や屋敷林・畑・蔵など懐かしい農家の風景を見ることができます。この道沿いの農家を応援し風景を残したいとの思いから、「小金井江戸の農家みち」と名付けられています。参加者は五日市街道でバスを降り、農家みちにある3軒の農家を歩いてめぐりました。

庭田幸一さん

ヨーロッパ野菜の栽培に挑戦する若手生産者

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庭田さんの説明を熱心に聞く参加者の皆さん

 庭田さんは3~4年前に本格的に就農しました。約25アールの農地で、年間20~30品目の野菜を栽培しています。特に、ヨーロッパ野菜を積極的に導入し、ビーツ、サボイキャベツ、カリフローレ、ケール、ラディッシュなどを作っています。他に、キウイや銀杏などの果樹も栽培しています。
 ヨーロッパ野菜に注目したのは、農業研修に携わる中でヨーロッパ野菜に触れ、自分なりの農業の特徴を出そうと思ったからだそうです。労働力としては、幸一さんとお父さんの2人の他、援農ボランティア2~3人が収穫などに携わっているということです。
 主な出荷先としては、共同直売所(JA東京むさし 小金井経済センター)、量販店などです。共同直売所で庭田さんのヨーロッパ野菜を仕入れて、メニューに入れている飲食店もあるということです。希望者には庭田さん一押しのケールとカリフローレ、ラディッシュのセットを販売していただきました。

大堀耕平さん

多品目の野菜生産とジャム等の加工品づくり

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ルバーブの説明をする大堀さん

 大堀さんは、約50アールの農地とハウス2棟で、年間60~70品目という多品目の野菜を生産している農家です。奥さんと息子さんに加えて、知り合いや学生を援農ボランティアとして活用しています。多品目の野菜の中には「大蔵大根」「金町コカブ」「シントリ菜」「亀戸大根」などの『江戸東京野菜』もあり、大堀さんの意欲的な栽培姿勢を感じました。主な出荷先は、庭先販売と共同直売所(JAむさし 小金井経済センター)、量販店などです。
 大堀さんの奥さんが担当する加工部門では、季節ごとに豊富に採れる果物などを使った加工品にも力を入れていて、敷地内に加工室を設けています。加工室は衛生面を考慮して、中に入ることはできませんでしたが、外から様子をうかがうことができました。ルバーブやブルーベリー、ゆずなどのジャムや、はちみつなどを製造しているそうです。ルバーブは原産地がシベリアのタデ科の野菜で、寒い地域で作られています。茎を煮るとすぐに溶けて酸味があるので、ジャムに適しています。大堀さんは緑色のルバーブを栽培していました。交流会後に、大堀さんのルバーブジャムの提供があり、購入する人も多くいました。

島田重行さん

多品目の野菜を地元消費者に供給する経営

 島田さんは、約60アールの畑とハウス3棟で、年間を通じて50品目以上の野菜を栽培しています。栽培しているトマトなどの果菜類やブロッコリー、キャベツ、大根など野菜の名前を連綿と読み上げる様子に、参加者一同感心してしまいました。
 野菜の栽培に携わるのは、島田さんと奥さん、島田さんのご両親の4人で、自動販売機による庭先販売の他、共同直売所(JA東京むさし 小金井経済センター)にも出荷しています。また、市内の学校給食に大根やキャベツ、ブロッコリーなどを提供しているほか、みかんは30年前から栽培をしていて、順調に収穫が進んでおり、そのみかんを販売していただきました。
 おいしい野菜を作るために、農工大の馬術部から馬糞をもらってきて、自前のたい肥を作っているそうです。また、栽培で気をつけているところは減農薬栽培です。少量多品目栽培なので、きめ細かい栽培管理ができるところが強みだということでした。

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周辺は住宅の島田さんの畑
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農家みちにある無人の野菜直売所

大久保憲二さん

住宅に囲まれた中で鉢花や花壇苗を生産する経営

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ポインセチアについて
熱く語る大久保さん親子

 大久保さんは父親の鉢花栽培を引き継ぎ、農地約40アールとハウスで鉢物と花壇苗を栽培しています。大きなハウス内には、真っ赤に染まったポインセチアが一面に並んでいました。クリスマスに向けて、人気があるそうです。鉢物としては、プリムラジュリアン、ポリアンナ、サイネリア、ヒマワリなども手掛けています。花壇苗としては、パンジー、ビオラ、ベゴニアセンパ、インパチェンスなど様々な苗を栽培しています。
 主に花き市場へ出荷していますが、この時は、参加者の求めに応じてポインセチアなどを販売していただきました。鉢花にもブームがあり、以前はクリスマスから正月にかけてシクラメンが人気だったのですが、最近は高級感がなくなり、ポインセチアに人気があるそうです。
 労働力としては、憲二さんと両親、援農ボランティアの人たちです。きれいな花を咲かせるためには、ハウス内の温度管理と水やりが大切だそうで、この夏の高温にはだいぶ苦労させられたと話していました。

昼食・交流会

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交流会の様子

 産地見学の後、前原暫定集会施設にて、参加者と小金井市農業経営者クラブに所属する生産者、地産地消のお店の方、行政も交えた交流会を開催し、小金井市の農業、さらには都市農業について、理解を深めました。
 交流会から参加した農業者も加わり、6つのグループに分かれて、小金井市内の生産者から日頃の農業への取組や現状について伺いました。また、消費者と生産者、行政職員がそれぞれの立場から質問や意見の交換を行い、各グループとも和やかな交流会となりました。

【参加者からの主な感想】

 参加された皆さんから、以下のような感想や意見をいただきましたので、ご紹介します。


  • 農家のみなさん、農家と消費者をつなぐ流通のみなさん、様々な努力をされていることを知り感動しました。それに応えられる消費者でありたいと思いました。
  • 近郊での東京農業を間近に拝見し、土地の高い東京で知恵と工夫でがんばっている農家さんに、エールを贈りたい気持ちと感謝でいっぱいになりました。
  • 楽しく農業を続けているというコメントに深く納得しました。多種の野菜を育てる現場を実際に見て、近郊農業の大変さを感じました。
  • 宅地化などで面積が減る中、多品目栽培や消費地に近いというメリットを活かした栽培など、新たなチャレンジをされている農家さんの姿に感動しました。
  • 地産地消の点からも東京産のものを購入することをもっと広めていってほしいし、自分でも周囲に伝えていきたいと思います。
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