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【東京の農業応援企画】

東京のがんばる農業応援バスツアー
イベントレポート

日 時:平成29年11月28日(火)
      8:30~14:30
見学先:東村山市内の農家
交流会:JA東京みらい東村山支店 2階会議室
主 催:東京都消費者月間実行委員会
共 催:東京都農業経営者クラブ
     一般社団法人東京都農業会議
     東村山市農業経営者クラブ
参加人数:62人

 東京都農業経営者クラブとの共催事業として平成20年から始まった東京の農業を巡るバスツアーは、今年で10年目を迎えました。今回は、東村山市農業経営者クラブとも共催し、同市内で新しい農業に取り組んでいる果樹、シイタケ、露地野菜の農家を見学することができました。
 東京の農業に関心のある方から多数の応募があり、抽選の結果36名の参加者とスタッフが、東村山駅からマイクロバス2台に分乗し見学先に向かいました。

中村博さん・竜太さん 果樹園

栽培品目:ブドウ、キウイフルーツ、ナシ
労働力 :家族(3人)、臨時雇用1~2人
販売方法:庭先販売(全国発送もあり)

 最初の見学先は、駅からバスで10分ほどのところにある親子で営農する中村さんの果樹園でした。この日は後継者の竜太さんからお話を伺いました。
 竜太さんは、大学卒業後に広島でブドウの根域制限栽培(プランター栽培)を学び、地植えでは難しい新たな品種のブドウ栽培を始めました。供給量の少ない珍しい高級品種を扱って、他との差別化を図ることで継続的な農業経営を目指しています。
 現在、ハウスの中にプランターは100箱程度設置され、20種類ほどのブドウを春から秋まで育てています。ハウス内には自動給水のパイプが配備され、人為的に管理して給水を行っています。給水量の調整は難しいのですが、東村山市は地下水が豊富で、1日10tの給水はこの地下水で賄っています。プランターを使うと、コンパクトな樹形で育てられるので地植えするよりも多くの樹が育てられる上に、1本からの収穫量も多いため効率的な収穫が見込めるというメリットもあります。
 他にナシのプランター栽培や、キウイフルーツの畑も連なっていました。キウイフルーツは農薬を使わずに栽培できるため、都内でも栽培農家が増え、品種も多くなっています。
 中村さんの果物は近くの消費者に好評で、蔵をリフォームした直売所を設け、全国発送も行っており、直売のみで完売しているとのことです。見学者からは、ブドウやキウイフルーツの品種や、プランターの土についての質問などがありました。

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ブドウのハウス栽培
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後継者の中村竜太さん

細田昭男さん シイタケ栽培ハウス

栽培品目:シイタケ、マイタケ 露地野菜 等
労働力 :家族(本人、妻、父親) 雇用(パート4人)
販売方法:量販店、生協、JA直売所へ出荷

 細田さんは、菌床栽培で主にシイタケを生産しています。まず、シイタケが良く育つ菌床をつくるために床となるおが粉(おが屑)などを高温で殺菌をすることが重要で、高圧蒸気釜の設備をシイタケ栽培用のハウスの隣に併設しています。さらに、ハウス内も雑菌を寄せ付けないように、床をコンクリートで覆っています。シイタケが育つ温度は25~27℃で、ハウス内の温度管理に気を配り、出荷数を抑えて、手間をかけることで良いシイタケを作っています。作業は夫婦二人で行いますが、収穫は手作業となるため、特に忙しい冬場はパートを雇用して需要に応えられるようにしています。また、使用後の菌床は、有機農業者の畑で堆肥としてリサイクルしています。
 最近は、中国からのシイタケ菌床の輸入が増加しつつあり、輸入元の原産地で栽培した期間 より日本での培養期間が長くなれば「国産(◯◯県産)」と表示されるため、菌床が完全な国産かどうかを見分けるのは難しくなっています。「全てを国産で生産している農家を探して、そのシイタケをぜひ買い支えてほしい」とのお話でした。
 見学では、シイタケの菌床が棚にならび、温度管理の行き届いたハウスの内部を実際に見せていただきました。

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お話を伺ったシイタケ農家の畑田さん
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シイタケの菌床が並んだハウス内の様子

志村利政さん 野菜の露地栽培

栽培品目:年間約20品目の野菜を栽培
     さつまいも、トマト、キュウリ、ナス、小松菜、
     ほうれん草、白菜、ブロッコリー 他
労働力 :本人のみ
販売方法:庭先販売(地方にも発送)、
     幼稚園などのいも掘り体験に協力

 志村さんの農地では、一年を通じて露地栽培で様々な野菜を生産しています。農業を始めたのは、サラリーマンを退職してからで、親の農地を引き継ぎました。一人で全ての作業をこなし、無農薬で作付けして採れた野菜を庭先販売で提供しています。新鮮で安心な野菜が手に入るとあって、近隣の方にはとても喜ばれています。
 東村山市は、歴史的にもさつまいもの産地として有名で、志村さんの農地も、収穫の時期には、近くの幼稚園のいも掘り体験の場として提供しています。この日は、参加者もいも掘り体験を行い、立派に育ったさつまいもを収穫しました。
 志村さんのお話では、消費者との距離が近いことが東京の農業魅力であり、近くの消費者に喜んでもらうことは農業を継続することにつながるとのことでした。

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いも掘りの様子
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露地栽培について説明する志村さん

昼食・交流会

 産地見学の後、JA東京みらい村山支店にて、参加者と東村山市農業経営者クラブに所属する生産者、行政も交えた交流会を開催し、東村山市の農業、さらには都市農業について、理解を深めました。
 交流会から参加した農業者も加わり、総勢62名が、6つのグループに分かれて、東村山市内の生産者から日頃の農業への取組や現状について伺いました。また、消費者と生産者、行政職員がそれぞれの立場から質問や意見の交換を行い、各グループとも和やかな交流会となりました。

参加者からの主な感想

 参加された皆さんから、以下のような感想や意見をいただきましたのでご紹介します。

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交流会の様子

・都内の農産物について知ること、特に産地を実際に訪れることは重要だと思いました。
・初めて参加しましたが、農家が様々な研究や取組をしていることがわかりました。
・東京での農業の大変さがわかり、地産地消を実践したいと思いました。
・生産者の顔が見える生産品が身近にあることは本当にありがたいことです。
・生産者とお話しするこのような機会はめったにないので、消費者にとって大変貴重だと思います。今後もぜひ続けて欲しいです。

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