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イベントレポート 大田会場

日  時:平成29年11月11日(土)
      13:30~15:30
場  所:大田区立消費者生活センター
講  師:高田 秀重さん
     (東京農工大学農学部環境資源科学科 教授)
主  催:東京都消費者月間実行委員会
参加人数:61人

 東京都消費者月間事業2017地域会場大田会場では、東京農工大学農学部の高田秀重教授を講師に迎え、「マイクロプラスチックによる海洋への影響」というテーマでお話を伺いました。

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高田秀重さん

 河川や海岸では多くのゴミが散乱しています。その中でも多く見かけるのが、ペットボトルなどのプラスチックゴミです。こういったプラスチックゴミは太陽の光などで劣化し細かくなっていきます。細かくなったプラスチックは川や海に流れ、もっと細かくなっていきます。そして「マイクロプラスチック」とよばれる、直径5mm・以下のとても小さなプラスチックのゴミになり、魚などの海洋生物がそれを食べ、その魚を海鳥などが食べます。

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水に浮かんでいるマイクロプラスチック

 化粧品のスクラブ入り洗顔料や化粧品にもツブツブの入ったものがありました。これらはもっと小さなもので、プラスチックビーズと言うそうです。高田先生はマイクロプラスチックの混ざった東京湾の砂やマイクロビーズ、海岸に流れついたプラスチック片を回覧して見せてくれました。プラスチックそのものは口の中に入れても排泄されますが、プラスチックにはPCBやノニフェノールなど微量有機汚染物質の環境ホルモンが含まれているのです。
 また、高田先生は皇居の壕の泥をボーリングしてマイクロプラスチックの溜まり方を調べたそうです。泥の深い分、江戸時代の層にはプラスチックは検出されませんが、近年の層から少しマイクロプラスチックが検出され、2000年には10倍に増加していたそうです。

 今、プラスチック製品は私たちの生活の中であふれています。便利で使い勝手が良いと宣伝されているプラスチック、たとえば洗剤なしで汚れが落ちるメラミンスポンジ、これも細かくなると、海洋汚染の原因のひとつとなり、衣料品フリースも洗濯屑の繊維が海洋に流れていくことなど、私たちが普通に使っているものが環境を悪化させていることに衝撃を受けました。
 生分解性のあるプラスチックがありますが、これは土壌中の細菌などにより分解されるので、海洋中では分解されないそうです。こうなってはプラスチックを無くしていくか、少なくとも減らしていくしかありません。

 欧米ではペットボトルの規制やレジ袋の廃止などが進んでいます。パリ協定を離脱したアメリカでも、サンフランシスコではペットボトルの飲料の販売を禁止しているそうです。ヨーロッパでは飲料の自動販売機はほとんど見ることはありません。一方、日本では自動販売機があふれ、中はペットボトルばかりです。マイバックでの買い物は増えていますが、レジ袋はあいかわらず無くなりません。

 3R(リデュース、リユース、リサイクル)を進めることは必要ですが、特にリデュース、発生抑制が一番大事です。高田先生は「私たちの買い物が世界を変える」とおっしゃっていました。「なるべくプラスチック製品を買わないこと、ペットボトルの飲み物を買う前、コンビニの弁当を買う前、スーパーでレジ袋をもらう前、それが本当に必要なのかを考えてほしい」と話されました。

 それから、川や海岸やゴミの清掃活動がもっと必要です。街中で風に舞っているレジ袋も海に流れていく前に拾ってゴミとして回収するべきなのです。レジ袋を拾うのは勇気がいりますが、皆がそういう意識を持っていくような運動になっていかなければならないでしょう。

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熱心に受講する参加者の皆さん

 最後に、高田先生は持続可能な開発目標、SDGsについて話されました。17の目標の中に「海の豊かさを守ろう」という目標があります。地球を守るためにどうしたらいいか、真剣に考えなくてはならない問題です。海洋汚染だけでなく地球そのものに危機が迫っていることを多くの人に知ってもらいたいと思いました。

参加者の感想

・マイクロプラスチックの何が問題なのかが大変わかりやすくお話しされていて、何をすればよいのかを考えさせられるお話しでした。
・私たちが何気なく買って使っているものが積もり積もってこうして膨大な量のゴミとなってきたんですね・・・。レジ袋は特にそうですね。
・便利に使われているプラスチックを減らすのは難しいと思います。私たちにできるのは、まずポイ捨てゴミをしない。ゴミ拾いでしょうか。
・大変良かったです。自分の出来るところから環境に負荷をかけない生活を心がけたいと思いました。
・すごくわかりやすく勉強になりました。一人の消費者としてまだまだやらなきゃと思います。地域でSDGsの学習会をやっています。

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