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報告と意見交換会(消費者被害を考えるグループ)

許すな!! 便乗悪質商法―被災地のいま―

日 時:平成23年10月4日(火) 14:00〜16:00
場 所:東京都消費生活総合センター 学習室A

当日スケジュール

14:00 開会あいさつ
14:05 ・被災地のいまについて
 (東京災害ボランティアネットワーク 登米事務局 成清正信さん)
14:35 ・東日本大震災における消費生活相談
 ―「震災に関連する悪質商法110番」を中心に―
 ((独)国民生活センター 相談情報部情報提供課 鈴木基代さん)
15:35 意見交換
16:00 閉会

消費者被害を考える花井グループ長の挨拶の後、早速東京災害ボランティアネットワーク登米事務局の成清さんにお話いただきました。成清さんは、お持ちいただいた写真90枚以上の画像を駆使して、被災地の状況を説明しました。

被災地のいまについて

PHOTO時系列で紹介された被災現場、各避難所での被災者やボランティアスタッフ、運動会やお祭りなどの行事、仮設住宅など、東京災害ボランティアネットワーク(以下東災ボ)の活動の足跡を辿る写真に、成清さんが説明を加え、参加者は現地に入らない限りわからない被災地の現状を知ることができたのではないかと思います。

釣れたクロソイを煮込んで食べようとしたところ重油が染み出てきて食べれるようなものではなかったとの報告では、隠れた部分での被災がいかにひどいものであるかを感じました。また、2005年にハリケーン・カトリーナの災害にあったニューオリンズから来た一行が行ったゴスペルのライブでは、歌詞はわからなくても、被災者の心を捉えるものがあり、涙を誘ったようです。

PHOTOまた、被災地での問題についても触れました。物資が溢れてしまってどうしようもない状況になり、行政が焼却したことをメディアが叩いたことを問題視しました。物資については、とんでもないものが送られてくることもあり、善意が善意として反映されていない事実もあるのです。また、自治体によっては、被災者に上げ膳据え膳をしてしまうケースがあり、このことが、被災者を物資依存症にさせてしまう現実も見られるようです。その点、登米市の行政では、避難所の被災者に自炊をしてもらうことで、今後自分たちのことは自分たちでやるという基盤を作っていて、先を見通した重要なことだと指摘しました。そのようなことを通じて、東京災害ボランティアネットワークでは、物は配らず、炊き出しもせず、住民同士のふれあいの場を提供しています。

最後に仮設住宅のことにも触れました。仮設住宅は孤立を生み出すことにもつながります。避難所から仮設に移った被災者の心の不安定さについても、当事者と直接お話し、心配している成清さんの話を伺い、東災ボの被災者に寄り添うという姿勢が垣間見られた気がします。

次に、独立行政法人国民生活センター相談情報部の鈴木基代さんから、東日本大震災における消費生活相談のお話を伺いました。

東日本大震災における消費生活相談
―「震災に関連する悪質商法110番」を中心に―

PHOTO東日本大震災以来、被災地では、消費生活センターの建物が崩壊してしまって移転したり、相談情報を繋いでいるパイオネット端末が流されたり、相談員さんの安否も確認できない状況がありました。そうした消費生活相談を実施できない地域を支援するために、国民生活センターと消費者庁で、震災関連悪質商法110番を開設することになりました。開設期間は、3月27日(日)〜7月29日(金)までで、対象地域は岩手県、宮城県、福島県、茨城県(4月11日〜)でした。

通常の相談と違っていたのは、被災が原因の、屋根工事や壁工事などの「工事・建築」、賃貸に関する「不動産貸借」、給湯器が倒れたことなどによる「修理サービス」、罹災証明書に関することなどが関係してくる「他の行政サービス」が多いということです。地域的な差を見てみると、岩手県、宮城県では、車が流されたことによる「四輪自動車」、福島県、茨城県などでは、放射線測定器などが含まれる「保健衛生品その他」などが多かったようです。開設時期最終期には全体的に減ってきた相談件数ですが、放射線測定器が含まれる「保健衛生品その他」は増加傾向となっていました。

相談内容の「不動産貸借」では家主が修繕を求められたり、逆に借主が修繕を求められたなど被災により複雑なケースが生じました。また、デジタルコンテンツについては、件名に震災関連のものを入れたメールから意図しないリンクに誘うものや、避難所での寂しさに付け込んだ出会い系サイトへの誘導などもあったようです。その他、中古車の品質に絡む相談もありました。中古車については、自動車がないと生活できない被災地環境のため、急いで購入しないといけないという理由があったり、水没した車が中古市場に出回るケースなども報告されているとのことでした。放射能関連の相談については、専門家ではないため正確に答えられないこともあり、その場合は専門機関を案内しました。

現地から離れているため、トラブルの実態が詳細にはわからず、限界を感じることも多かったようです。

最後に、会場からの質問を受け付けました。以下、寄せられた質問からいくつかご紹介します。

 ボランティアの活動の中で「国は何をやっているのか」と主張してもよいのではないかと思うのですが、国にそういった働きかけをしないのは何故でしょうか?

A 成清さん
東災ボは、いくつかの団体で組織されたネットワーク型の任意のボランティア団体にしか過ぎません。様々な団体の連携組織で、それぞれの団体にはそれぞれの政治信条があると思われるので、東災ボでスローガンを掲げて活動するのはよくないと私は思っています。また、変わらないといけないのは国民ひとりひとりであるとも思っています。メディアも悪いと思います。政治家を育てる文化がないとも思います。現在、仮設に入った人たちの自治体作りの途中です。このあたりの仮設の人から意欲みたいなものが育っていくのではないかと思います。みんなが変わっていく中で、僕らがどういうお手伝いができるのか、それが、いわば政治行動であるとも思っています。

 被災者の人に100%情報が届いていると思いますか?また、相談受付は1年間やってもよいのではないですか?

A 鈴木さん
いつもどうしたら届くのかと思っています。地元の新聞社に取り上げていただいたり、壁新聞に貼ったりしましたが、本当に届かなければいけない人に届いているかどうかは疑問です。

1年間続けてもよいのではないかという件ですが、地元の消費者行政が機能回復している時点では、地元の方が相談しやすいのではないかと思います。地元で解決困難なものについては対応していきます。

 賃貸住宅の場合、災害で家屋が壊れた場合、誰が直すかという相談事例が出ていましたが、どのように回答されたのでしょうか?

A 鈴木さん
通常時は、賃貸住宅の場合、住み続けるために必要で出来る限りの対応は家主が行います。家主が修繕できない場合は、使用できない部分についての賃料は借主は拒むことができます。しかし、今回は家主も被災者ですので、弁護士でも難しい状況で、双方で話をするなどの対策をとられています。

 
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